empirestate’s blog

主に政治…というよりは政治「思想」について書いています。

公明党は政教分離に反しているか

公明党は宗教団体が支持母体になっていることが知られています。このため公明党政教分離原則に反していると批判されることがあるようですが、この批判は当たっているのでしょうか?公明党に限らず、宗教団体から支援を受けている政党はありますし、これから出てくるかもしれませんが、これは政教分離に反しているのでしょうか?

私としては、政党が宗教団体から支援を受けることの是非はともかく、信者個々人から支援を受けることは政教分離に反しないと思います。
なぜなら、もしなんらかの宗教を奉じている者が政党を支援したり、また自ら立候補することを禁じられるとしたら、政治に参加するには無宗教者でなければならないということになるでしょうが、それでは「無宗教」という特定の思想の持ち主でなければ政治に参加してはならないとしていることになり、かえって政教分離に反していることになるからです。
またもし特定の宗教の信者だけが政治に参加することを禁じられるとしても、やはりそれは参政権に宗教的限定を加えていることになり、不当なことだということになるでしょう。思想信条の自由は人の自由の最も基本的な要素の一つですから、原則としては何教徒であろうと政治に参加する権利があるということになるでしょう。

政教分離原則は政治と宗教を分離するものであって、政治と宗教の信者を分離するものではないと言えるでしょう。なぜなら、宗教を思想の一部とすれば、無宗教無神論なども一つの宗教思想であって、誰もがなんらかの信仰を持っていることになるであろうからです。