empirestate’s blog

主に政治…というよりは政治「思想」について書いています。

6/9「未来のための公共」の国会前抗議

また「未来のための公共」の国会前抗議にいってきました。
今回も主に共謀罪についての内容。国会議員や学者や元自衛官などがスピーチをしていました。

スピーチでは、
「政府はこれまで国連の条約とテロ対策を理由にして共謀罪を正当化してきたが、当の国連の側から条約はテロ対策ではないと言われている。プライバシーの保護などが不完全だとも指摘されている。それなのに政府はそれに答えずかえって抗議した。共謀罪の対象には政府や官僚は含まれず、市民ばかりが監視の対象になっている」
共謀罪はどんな政府のもとだろうと許されないが、とりわけ安倍政権下では危ない。政府の方針に反対する者は山城博治のように違法に長く勾留され、政権支持派ならレイプ事件さえもみ消されたと言われている。これがもし本当なら大変なことだ」
「私達が加計学園の問題を懸念するのはただ政治の私物化だけのためではなく、共謀罪の問題点がすでにそこに表れているからだ。政権に反対する者は前川さんのように監視されて攻撃される。韓国総領事はプライベートな食事の時間に政権を批判したために解任された。一方で政権に近い者や礼賛する者は優遇され、レイプ事件さえもみ消される。共謀罪が通ればそれが常態になってしまう」
共謀罪が通れば秘密保護法、安保法案とのフルコンボで監視、密告、萎縮の社会になって、北朝鮮のように親兄弟も信用できない社会になりかねない。そうなってしまってから初めて反対するより、今ここで食い止めるべきだ」
共謀罪とよく比べられる治安維持法ができた時、労働組合はどうなったか。最初は共産党が取り締まられ、次に共産党に近い労働組合が取り締まられ、次にその他の労働組合が取り締まられ、最後に残った右派の労働組合も解散させられた。左翼だけが対象になるとか、そういうものではないことは歴史が証明している」

といったことが言われていました。
そしてスピーチの合間合間にコールが入り、「共謀罪反対!」「平成の治安維持法反対!」「テロ対策と嘘をつくな!」「自由を守れ!」「人権守れ!」「自由に話せる社会を守れ!」などとコールしていました。私は用事があったので途中で抜けて最後までは聞かなかったのですが。

確かにテロ対策や組織犯罪対策は必要でしょうが、それにはこうした活動につながる犯罪を特に見定めて、そこに限定的に予備罪や計画罪を定めるべきであろうと思います。前の記事にも書きましたが、今の刑法は実行された犯罪(既遂)を罰するのが原則ですが、一部の重大な犯罪についてはすでに実行前の段階(未遂)で罪に問うことができるということだそうです(予備罪や計画罪)。特にテロや組織犯罪につながる犯罪に限ってそれを未遂でも罪に問えるようにするべきだろうと思います。それにしたって、単独犯などの場合は防げないでしょうが。(イギリスには共謀罪があるそうですがやはりテロが起こった)

強行採決されるかも知れないし、デモをして意味あるのか?と思うかもしれませんが、意思表示をしなければますます流されるだけであろうから意思表示はしておくべきかと思います。元自衛官の人が言ってましたが、「安倍さんのやってる(無視、強行採決などの)ことは軍事用語では無力化作戦と言って、相手にもうなにをやっても駄目だ、あきらめよう、長いものには巻かれようと思わせる作戦だ。それにのせられてしまっては相手の思うつぼだ」ということなんでしょう。

デモには老若男女、けっこう多くの人が参加しているように思いました。全体から見れば一部なんでしょうが、こうしたところから新たな動きが出てくると良いなと思いました。