empirestate’s blog

主に政治…というよりは政治「思想」について書いています。

信教の自由


信教の自由とは人が何かの信仰を持つ自由であり、また持たない自由でもあります。


もしかしたら、信教の自由とは単に特定の宗教を信仰する自由であるから、無宗教者や無神論者には関係ないと思われることがあるかも知れませんが、自分の信じることを信じる自由とは、また自分の信じないことを信じないでいい自由でもあります。

ですから、この権利は何かを積極的に信じる人だけではなく、信じない人にとっても必要不可欠な権利であると存じます。

というのは、もしそれがなければ、政府が指定した特定の宗教のような、誰か他者が信じる宗教の信条に従うことを強制されることになりかねないからです。

またもちろん、それとは別の特定の宗教を持つ人にとっても、そうなれば自分の信じない宗教に従うことを強制されることになりますし、また同じ宗教の人にとっても、あとから宗旨を変えることが不可能になります。

そしてそうなれば、その宗教の内容しだいで、思想良心の自由はもとより、言論の自由も行動の自由も学問の自由も失われるということになりかねません。


ですから、信教の自由は最も根本的な自由の一つであって、他の諸々の自由の基礎になっているものだと思います。


これは政教分離の原則とも表裏一体のものでしょう。
もっとも、政治や社会が全く宗教と関係を持たないということは現実にはまず無いことでしょうが、少なくとも個人が自分の信仰を持ち、また持たない自由は確保されていなければならないと思います。