今思うと、私は日本のかつての香港に似たところに愛着があったのだろうと思います。
つまり、政治的、社会的には西洋の制度を導入していて市民的自由があるけど、文化的には東洋の伝統が生きているというような、そんな社会です。
しかし、私はやはり市民的自由のほうを重視しているので、仮にその「伝統」が高じて政治や社会を支配するようになり、市民的自由が脅かされるとなったらそれは受け入れられないところだと思います。
なので極端な例ですが仮に、君主が統治するのが東洋の伝統なのだから国民主権など認められないということになったら、たとえ伝統でもそれは受け入れられないというところです。
一方で、政治的には西洋の(というより西欧の)制度を取り入れているからといって、日本がアジアではなく西欧の一部だと言うならそれは事実ではない、民族的、文化的にはやはりアジアの(東アジアの)一部だというところです。
もっとも、民族的背景や文化的背景、あるいは個人の性格などは人によっても違うので、こうした面で必ずしも統一されているわけではないですが、大勢としては東アジアの一部だと思います。
しかし何にせよ、政治的には市民的自由を擁護したいと思っています。