empirestate’s blog

主に政治…というよりは政治「思想」について書いています。

一般参賀

今年も皇居の一般参賀に行って来ました。相変わらずすごい人の数です。なんでこんなに人が多いんだろう…。
たまたまスマホのバッテリーが切れかかっていたので写真は撮れませんでした。

天皇のメッセージはだいたい次のような内容だったと記憶してます。

「新年おめでとう。この時を皆さんと共にできることをうれしく思います。本年が、少しでも多くの人にとり、穏やかで心豊かな年となるよう願っています。年の始めにあたり、我が国と世界の人々の平安を祈ります」

天皇のメッセージはだいたい去年と同じような内容ですが、「少しでも多くの人にとり」と言われているのは、やはり戦争の予感がするからなのだろうか…。と思ってしまいました。もっとも、年始のあたりに見たニュースでは、北朝鮮に対話の用意があると言い、韓国側が歓迎すると述べてはいましたが、日本政府も想定される事態に備えて自衛隊の行動計画をたてているというニュースもありましたし、どうなるか分かりません。

現在、少しずつ続日本紀を読んでいますが、続日本紀を読んでいると、日本は決して世界から孤立して発展してきたわけではなく、国際関係の中で発展してきたのであること、また政治は人々の平安のためにあるべきだという価値観が、古くから続いてきた観念であるということも分かります。
今上天皇はいわゆる「保守的」な立場ではないと見なされているように思えますが、ある意味本来の伝統に立ち返っているだけなのかもしれません。

いわゆる「伝統的」な価値観と、「近代的」な価値観との間をどう調停するかという問題は、現代において小さからぬ問題であるように思えますが、天皇の場合も一つのモデルケースなのかもしれません。譲位が決まった件にしてもそうですが、決して自由ではない社会の中で自らの要求を出しつつ、伝統にももとらず、また人々の協力を得て一応の結果を出した(完全に満足いく結果ではないかもしれませんが)というのは、この社会の中で生きている自分にとっても示唆するところがあったように思います。